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  • Xアカウント突如凍結──世界中で発生か

    はじめに

    近年、XをはじめとするSNSプラットフォーム上で、「自分は明確な違反をした覚えがないのに、アカウントが突然凍結された/機能制限された」というユーザーの声が相次いでいます。利用者にとっては突然のコミュニケーション手段の遮断であり、プラットフォーム側にとっても透明性や運用体制が問われる問題となっています。本稿では、こうしたアカウント凍結の現象をグローバルな視点から整理し、「何が起きているのか」「なぜ起きるのか」「その社会的インパクトは何か」を考察します。

    1. 背景:凍結の仕組みと規模

    • スパム行為や偽アカウントであると判断された場合。
    • アカウントのセキュリティ(ハッキング・不正アクセス)リスクがあると判断された場合。
    • 他者への虐待的発言やなりすまし、違反行為が報告された場合。

    Xの公式ヘルプセンターによれば、アカウントが凍結される理由は以上のようです。

    また、規模面でも「凍結」は増加傾向にあることが報じられています。例えば、2024年9月には、Xが過去一定期間に「約530万件」のアカウントを停止したと報じられています。
    こうした数字を見ると、単なる例外ではなく、プラットフォーム運営の中でアカウント凍結が“あり得るもの”となってきていることが伺えます。

    2. なぜ「突如」凍結されるのか

    凍結の理由が明記されない、あるいはユーザーに説明されないケースも多く報告されており、以下のような疑問点が浮かびます。

    ・説明不足と透明性の欠如

    多くのユーザーは「どの投稿が、どのポリシーに違反したのか」という説明を受けていないと述べています。例えば、Wikipediaの “Twitter suspensions” の項目でも、「ユーザーにはどのツイートが原因か告げられず、理由が不明のまま復旧できないことがある」と記されています。
    この「説明なし凍結」が“突然”“予告なし”と感じさせる要因です。

    ・検知・アルゴリズム化の影響

    プラットフォーム側ではスパム、なりすまし、異常なフォロー/フォロワー行動などを自動検知するアルゴリズムを用いており、誤検知や過剰検知の可能性が指摘されています。
    たとえば、リアルタイムで検知・対応しなければならないため、人の手によるチェックが十分でないケースも想定されます。

    ・政策・地域制約との関係

    国家からの要請や法制度の影響で、特定地域・特定アカウントの凍結・一時停止が行われることも明らかになっています。例えば、インドでは政府の要請によりXが一部アカウントや投稿を「保留」したと報じられています。
    このように、プラットフォーム・国家・ユーザーの三者が交錯する中で、凍結判断が“突如”行われる構図が見えてきます。

    3. 社会的・倫理的影響

    このような凍結の多発・説明不十分な運用には、以下のような社会的・倫理的な課題があります。

    表現の自由 vs プラットフォームの責任

    SNS上では、ユーザーが意見・情報を発信する「表現の自由」が重要視される一方で、プラットフォーム運営者には「安全な環境を守る責任」があります。このバランスが難しいのが現実です。
    説明のなく凍結されることが「検閲」に近い感覚をユーザーに与えれば、信頼を損なう可能性があります。

    エコシステムとしての信頼性

    アカウント停止・凍結が頻繁に起こると、ユーザーは「いつ・なぜアカウントが止まるか分からない」という不安を抱えるようになります。これは、プラットフォームの信頼性・透明性にとってマイナスです。
    また、ビジネス用途(ブランド・発信者・インフルエンサーなど)でXを活用していたユーザーにとっては、突然の凍結=機会損失・信用失墜にもつながりかねません。

    地政学的・制度的影響

    国家からプラットフォームへの圧力・要請が、アカウント凍結・コンテンツの保留といった形で現れており、これは「デジタル空間の国家規制化」という観点でも注目です。先に触れた研究でも、特定地域のアカウントが“投稿数は変わらなくともリーチ・フォロワー増が著しく減る”という分析があります。
    つまり、ユーザー発信が「見えなくされる=実質的に抑制される」メカニズムが、ものすごくシンプルに起きている可能性があります。

    4. 見えてくる傾向と考えられる仮説

    以上を踏まて、私見として「なぜ突如凍結が多発しているか」の仮説を整理します。

    1. 自動検知・AI運用の拡大
       人手を介さずスコアリング・判定を行う仕組みが強化されたことで、ユーザーが意図せず「基準」に触れてしまうケースが増えている可能性があります。
    2. マネタイズ・利用モデルの変化
       Xでは有料機能(プレミアム/サブスクリプション)を強化する中で、スパム・ボット・なりすましによる乱用リスクが高まり、それを封じるための強化策として凍結が多用されているのではないか、という指摘もあります。
    3. 国家/地域からの規制圧力の増大
       特定国の法的要求、世論、制度的圧力がプラットフォーム運営に直接的に作用し、「急な凍結・保留」が制度的措置として機能している可能性があります。
    4. ユーザー側の“予防行動”の不足
       多くのユーザーは「いつでも安全に使える」と思っているが、フォロー数・リプライ数・投稿頻度・ツール連携などの「リスク要因」を自覚していないケースが多いようです。そのため、突然凍結された時に「なぜ?」と戸惑うという構図が生まれています。

    5. ユーザーとしてできる対策

    突如の凍結被害を完全に避けることは難しいものの、被害を軽減するために以下のような対策が考えられます。

    • 二段階認証・メール・電話番号登録などセキュリティ設定をしっかり行う。
    • フォロー/フォロワー数の急激な変動、大量リプライ・引用リツイートの発生など“異常な挙動”に気をつける。
    • 利用規約(Xルール)を定期的に確認し、自身の投稿・言動が“曖昧な基準”に触れていないか意識する。
    • 重要な発信の場合は、複数のプラットフォームに拠点をもつ、バックアップ媒体を用意しておく。
    • 凍結された場合に備えて、アカウント復旧手続き(異議申し立てフォーム等)を調べておく。

    6. 結論

    「アカウントが突如凍結される」という現象は、もはや一部の“例外”ではなく、SNS運営の現実的なリスクとなっています。プラットフォーム運営側には、ますます透明性の向上と説明責任が求められており、ユーザー側にも「いつでも安心して発信できる訳ではない」という認識が必要です。

    今後、SNSが私たち社会・文化・ビジネスに与える影響を考える上で、こうした「凍結・停止」のメカニズムを理解することは、言論の自由・情報の流通・個人の発信力という観点から非常に重要です。


    参考文献

    • “About suspended accounts” – X Help Center.
    • “X says it suspended over 5 M accounts in first transparency…” – Yahoo News, Sep 25 2024.
    • “Journalists who wrote about owner Elon Musk suspended…” – PBS NewsHour, Dec 16 2022.
    • Çetinkaya, Y. M. & Elmas, T. “State & Geopolitical Censorship on Twitter (X): Detection & Impact Analysis of Withheld Content”, arXiv, Aug 18 2025.
    • “Censorship of Twitter” – Wikipedia.

  • 河野太郎氏「フェラーリのガソリン値下げ必要ない」発言が国民を舐めていると話題に

    1. 発言の経緯と概要

    • 与野党6党は、ガソリンの暫定税率(1リットルあたり約25円)を 2025年12月31日 を期限に廃止することで合意しました。
    • 2025年11月2日、TBS系『サンデージャポン』に出演した河野氏は、次のように発言しました:
      「本当に困っている人にはガソリンだったり電気だったり支援をするけれども、何もフェラーリやポルシェに入れるガソリンを下げる必要はないんじゃないの?」
    • また、河野氏は「温暖化が進んでいる時に、化石燃料を普通に使っていいんだよというメッセージになってしまうのは非常にまずい」など、環境負荷の観点から暫定税率廃止に懐疑的な意見を述べています。

    2. なぜ波紋を呼んだのか

    • 「フェラーリやポルシェ」といった高級車を例に出した発言が、一般世帯や地方在住の自動車依存者から反発を呼びました。
    • 発言を掲載した記事のコメント欄には、1万件以上の投稿が寄せられ、「庶民を見下している」「高級車じゃなくてもガソリンは生活必需品」などの批判が相次いでいます。
    • 発言の文脈として、暫定税率廃止による減税が「高級車を持つ富裕層にも恩恵がある」と捉えられたことも、炎上の要因です。

    3. 論点・背景整理

    (1)暫定税率の意義と廃止の動き

    • ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)は、合計で約53.8円/ℓ。そのうち暫定税率分は約25.1円/ℓに相当します。
    • 廃止すればガソリン価格に一定の下押し効果が見込まれ、物価高対策としても期待されています。
    • ただし、財源確保や地方自治体の税収減などの課題が残っています。

    (2)河野氏の主張

    • 減税で「化石燃料の使用」を促すことになり、環境政策との整合性に疑問を呈しています。
    • 「本当に困っている人」への支援に資源を振り向けるべき、といった観点を示しています。

    (3)反発の構図

    • 自動車が「生活の足」となっている地方や通勤者にとって、ガソリンは高級品ではなく必需品です。
    • 高級車所有者だけを想定した例えが、実際の生活実感と乖離しているとの批判を招いています。
    • 政策効果や支援対象が明確でない中での「特定層の例え」は、政治的なリスクを孕んでいます。

    4. 今後の展望とチェックポイント

    • 河野氏の発言の後、政界・世論ともに「どの層にどう支援を届けるか」が改めて焦点となるでしょう。
    • 暫定税率廃止に伴う税収減をどう補填するか、地方自治体への影響も含めて監視が必要です。
    • 環境政策と燃料税の関係性も、今後の議論で重要なテーマとなります。
    • 発言が物価高対策の全体戦略にどう結びつくか、政府・与党の動向が注目されます。

    5. 参考文献

    • 「庶民舐めてる」河野太郎 暫定税率廃止巡り「フェラーリのガソリン値下げ必要ない」発言がヤフコメ1万件超えの大荒れ、批判続出」『エキサイトニュース』2025年11月4日。
    • 「河野太郎氏 ガソリン暫定税率廃止に複雑『フェラーリやポルシェのガソリンを下げる必要は…』」『スポニチアネックス』2025年11月2日。
    • 「なぜ国はガソリン「暫定税率」を手放さないのか?」『週プレNEWS』2025年5月15日。
    • https://mainichi.jp/articles/20240826/k00/00m/010/225000c

  • 日本国民が願う物価高対策──政府・企業・家計の取り組みと課題

    近年、エネルギー・食料品を中心に国内の物価上昇が続いています。円安や原材料高、物流費の上昇などが重なり、家計や企業の負担は増しています。
    2024年の調査では、約72%の家庭が「昨年より家計が苦しい」と回答しました(株式会社ウララインターナル調べ)。

    こうした状況に対し、政府・企業・個人はどのような「物価高対策」を進めているのでしょうか。

    1. 物価上昇の現状と原因

    • 食料品や光熱費が特に上昇。
    • 原油・小麦などの輸入価格上昇に円安が重なり、輸入依存国である日本ではコスト転嫁が避けられません。
    • 消費者心理の冷え込みも見られ、「節約志向」が強まっています。
    • SNSでは物価高で生活が苦しいのに何も対策されていないと政府や日銀に苦言を呈しているのが多くみられます。

    2. 政府の主な物価高対策

    政府は。緊急的な支援と中期的な構造改革の両論で対応を進めています。

    〇給付・補助政策

    • 住民税非課税世帯への3万円給付(令和4年度予算より)
    • ガソリン・電気・ガス代の上昇を抑える「激変緩和事業」の継続
    • 地方自治体への交付金(約1.5兆円)で地域独自の支援を促進
    • ガソリン暫定税率の廃止と103万円の壁を178万円への引き上げ

    〇総合経済対策の策定

    2024年秋、政府は「経済成長・物価高対策・安心安全の確保」を柱とした総合経済対策を閣議決定しました。

    〇2025年の主な物価高対策

     1. 賃上げ・所得支援の強化

    ・与党は「持続的・構造的な賃上げ」を最大の物価高対策と位置づけています。中小企業でも4.7%程度の賃上げ実績が出ています。

    ・所得支援として、給付・補助を通じて「暮らしの下支え」を図っています。

     2. エネルギー・食料品価格の抑制

    ・特にガソリン・軽油など燃料油の価格上昇を抑えるための支援策が継続されています。

    ・食料品価格の上昇も民間世論で大きな課題とされ、「政府に望む物価高対策」の上位に「公共料金・電気・ガスの負担軽減」「米の価格抑制」が挙げられています。

     3. 税・財政政策と「俊敏な政策対応」

    ・政府は「年内策」「補正予算」「責任ある積極財政」というキーワードで、機動的な対策を打つ姿勢を示しています。

    ・一方、財務省などからは「物価高対策長期化による財政規律緩み」の懸念も出ています。

     4. 政策論点:減税 vs 給付

    ・世論・野党・与党の間では「消費税減税(特に食料品など)を行うべきか」「一律給付を行うべきか」で議論が活発です。

    3. 企業事業者の対応

    企業側でも、コスト高を吸収する努力が続きます。

    • 生産性向上・省エネ投資
    • 価格転嫁の円滑化支援(中小企業庁・経産省による要請)
    • 賃上げと労働環境改善:実質賃金が回復しない限り、家計の負担軽減は難しいとの指摘もあります。

    4. 家計・個人レベルでの工夫

    • 家計簿アプリや「ポイ活」で支出を可視化し、固定費削減を図る人が増加。
    • 旅行・外食などの「裁量支出」を抑える傾向。
    • 値上げ対策として「まとめ買い」「セール活用」「ポイント還元」などの工夫が一般化しています。

    5. 今後の課題と展望

    物価高対策は短期的な「給付」だけでなく、次の課題への対応が欠かせません。

    • 賃金上昇と生産性の両立
    • エネルギー・食料の国内供給力強化
    • 地方経済の底上げ
    • ターゲットを明確にした支援設計(ばらまきの回避)

    結論

    物価高は、家計だけでなく社会全体の構造的な課題を浮き彫りにしています。
    短期的な補助だけでなく、中長期的な賃金・生産・供給構造の改革が不可欠です。
    一人ひとりの「節約行動」も大切ですが、持続的な経済成長と物価安定の両立を見据えた取り組みが求められています。

    参考文献(引用元)

  • 石破氏が高市新政権に苦言──党内は「丁寧な無視」か

    自民党内での主導権争いや政策路線の転換が鮮明になるなか、石破茂氏が高市早苗新政権に対して異例の苦言を呈しました。党内外から注目を集めるこの発言は、保守再編の動きとも連動し、自民党の今後の方向をきっかけとなるかと思われましたが、党内からは「丁寧な無視で十分」という声もあったようです。

    1. 発言の背景と内容

    石破氏は、国会でのインタビューの中で、「無批判に従うということではない」と述べ、

    「そうではない政権がスタートしているが、正規ルールでできたのだから、党員として支えていかなきゃいかん。ただ、無批判に従うということではない。」という言葉を投げかけました。
    ここで「そうではない政権」と指されたのは、高市氏が率いる新体制を指していると分析されています。

    また、高市氏が党新総裁に選出された直後の挨拶では、「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」「馬車馬のように働いていただきます」と語ったことが報じられ、石破氏はこの発言に対して「長時間労働を助長しかねない」と苦言を呈しました。

    2. なぜ苦言?石破氏の視点

    • 政策・路線の違い:石破氏はこれまで、自民党内で比較的中道・実務的な保守を志向してきたとされ、高市氏はより右派・保守強調の色合いが強いとされてきました。石破氏自身、「無批判に従うということではない」と述べることで、新体制に対して一定の距離を置きつつ、党員・国民への説明責任を意識させる意図があると考えられます。
    • 党内の統率・ガバナンス懸念:「ワーク・ライフ・バランスを捨てる」との発言からも分かるように、高市氏の発言が党内での働き方・組織運営をめぐって波紋を呼んでおり、石破氏はこの点を「もう少し謙虚であるべき」と暗に指摘しています。
    • 自民党の支持基盤・世論対応:世論調査では、「石破首相は辞める必要がない」という意見が50 %、「辞めるべきだ」という意見が42 %だったとの報道もあり、党内外で石破氏支持の声が根強いとの分析もあります。このことからも、石破氏の発言は「党が国民の信頼を保てるかどうか」という観点からの危機感・責任感に根ざしていると見られます。

    3. 高市新政権への影響・党内反応

    • 高市氏が総裁選で勝利し、女性初の自民党総裁として注目を浴びています。
    • 石破氏の苦言を巡って、保守層や党員から賛否の声が上がっており、「何を言っても説得力が無い」「もっと謙虚に」という批判的な見方も伝えられています。
    • メディアの多くは石破氏を擁護する報道をしていますが、SNSの多くは石破氏が行ってきたことよりも高市新政権に期待することの方が大きく上回っています。実際に日本経済新聞社とテレビ東京が24〜26日に実施した世論調査では、高市内閣の支持率は74%と石破茂前内閣の発足時を20ポイント以上上回っています。
    • 石破氏は総理大臣になる前から安倍元総理や麻生元総理への批判をしていました。実際に総理大臣になり、「批判は簡単だが、実行は難しいことを実感されたのかと思いきや」という声が上がっている。

    4. 今後の展望と論点

    • 保守政策の一貫性・実行力:石破氏が指摘するように、「無批判に従う」ことなく、政策の説明責任や国民への説明力が問われます。
    • 党内組織・運営の在り方:働き方や組織文化の刷新を唱える高市氏ですが、その実行が党内外でどれだけ受け入れられるかが鍵です。
    • 次期選挙・支持基盤の維持:自民党が将来の衆院・参院選で安定多数を維持するためには、分断ではなく結束が求められます。石破氏の苦言は、その結束を促すメッセージとも受け取れます。
    • 政界再編の可能性:高市氏が新たな保守路線を鮮明にする中で、旧来の保守主流派や石破派との軋轢が政界再編の引き金になるとも指摘されています。

    5. まとめ

    石破氏の苦言は、単なる個人の批判ではなく、自民党が直面する「路線の選択」「党内統合」「国民との信頼関係」という三つの課題を改めて浮き彫りにしました。

    外交においては、日米首脳会談、日韓首脳会談、日中首脳会談と重要な各国との対話を実現しました。他にもASEANやAPECなど新政権から間もなくして驚異の外交日程を乗り越えました。アメリカのトランプ大統領からも安倍路線を継承することでかなりの好印象であったとSNSでは盛んに溢れかえっています。

    高市新政権がどのようにこれらの課題に応えていくか、また党内での調整・統率力を如何に発揮するかが、今後の焦点となるでしょう。

    引用文献

  • 実写版映画『秒速5センチメートル』──アニメを超える作品へ

    目次

    1. 作品概要

    2. あらすじ

    3. キャスト紹介

    4. 見どころ

    5. 期待や反応

    6. まとめ

    1. 作品概要

    2007年に公開された秒速5センチメートル(アニメ版)は、新海誠監督による、時間と距離、すれ違いの切なさを描いた3部作構成のアニメーション映画です。
    そして2025年10月10日、同作の劇場用実写映画版が公開されます。

    実写版では、監督に奥山由之、主演に松村北斗が起用され、脚本は鈴木史子が担当しています。

    原作アニメの詩的な世界観を、実写としてどのように再構築するかが注目ポイントです。

    2. あらすじ

    主人公・遠野貴樹(松村北斗)は、小学生時代に転校生・篠原明里と出会い、心を通わせる。だが卒業とともに彼女は遠くへ行ってしまう。
    その後、高校/社会人と成長していく貴樹を巡り、離れていく時間、変わっていく距離、そして「いつか届くだろうか」という想いが淡く描かれます。
    実写版では原作の構成を踏まえつつ、約18年間に渡る貴樹の人生旅路が描かれるとのことです。

    3. キャスト紹介

    〇松村北斗(主人公・遠野貴樹 役)

    • 6人組男性アイドルグループ SixTONES のメンバーとして知られる松村北斗が、実写版「秒速5センチメートル」で 単独初主演 を務めます。
    • 原作アニメを以前から「何度も見返してきた作品」と語っており、その分「重責を日々感じています」というコメントもしています。
    • 原作アニメを以前から「何度も見返してきた作品」と語っており、その分「重責を日々感じています」というコメントもしています。
    • 魅力ポイント:アイドル/俳優としての存在感に加え、「アニメ版が持っていた詩的な・距離感を持ったキャラクターをどう実写で表現するか」に挑戦しているという点が注目です。彼が演じる“貴樹”は、小・中学生期から社会人期まで18年間を経る人物という設定で、人生の時間と距離を背負った役どころです。

    〇高畑充希(ヒロイン・篠原明里 役)

    • 明里というキャラクターは、物語冒頭・小学校時代に遠野貴樹が出会う転校生であり、その後の“距離”の象徴とも言える存在です。実写版では、彼女の“離れていく”側の視点とその記憶・想いが、作品全体のテーマを動かす鍵となります。
    • 魅力ポイント:高畑充希は、幅広い演技力で知られており、感情を抑えつつ内側に揺れるキャラクターを演じられる俳優です。原作アニメの“静かな余白”を実写でどう見せるか、明里役としての彼女の演技が作品の雰囲気を大きく左右すると言えます。

    〇その他注目キャスト

    • 本作には、若手・実力派俳優が複数名出演しています。たとえば 森七菜/青木柚/木竜麻生/上田悠斗/白山乃愛 など。
    • これらのキャストは、遠野貴樹の“過去”や“現在”を交錯させるエピソードを彩る上で、重要な脇役・連続する時間軸を形作る役割を担っています。
    • 魅力ポイント:実写版という形で、時間の流れ・成長・すれ違いを“人”として演じ分けるキャスト群の存在が、作品のリアリティや感情の深みを増す要因になっています。

    4. 見どころ

    原作にゆかりのある場所(桜並木や雪景色、鉄道など)でロケが行われ、四季を跨いで撮影されたとの報道があります。

    実写版でも原作を尊重しつつ、新たな音楽や演出が加えられており、“あの時代”“あの気配”を映像で再現しようという意図が強く感じられます。

    実写化によって「時間」「距離」「すれ違い」というテーマが、アニメ版とは異なる動きとリアリズムを帯びて描かれる可能性があります。

    原作アニメ版が持っていた「静けさ」「詩的な間」「時間の流れ」が実写化されるにあたって、「人物をどう立たせるか」「演技でどう ‘距離感’ を表現するか」が鍵になります。また、ヒロイン役や脇役にも演技派を配置しており、時間を跨ぐ、世代を超える物語を“人物の重み”で支えようという構造が見えます。

    実写化というチャレンジにおいて、 「アニメで表現されてきた感情や景色を、生身の俳優がどう体現するか」 が、キャスト紹介だけでも十分に興味を引く点です。

    5. 期待や反応

    • 原作アニメが63分の比較的短い作品であったのに対し、実写版は長尺の劇場映画として構成されており、どのようにエピソードを肉付けしているかが関心ポイントです。
    • アニメ版の「詩的・静的」な語り口を、実写版がどれだけ保ちつつ“映画として”成立させるかというバランスが問われそうです。
    • ファンの間では、「アニメ版の魅力を超えられるか」「実写化によって変質してしまわないか」という懸念もあります。“実写版…アニメで良いよね” といった反応も。

    やはり、原作アニメをどう超えていくのかに注目が集まっているようです!

    6. まとめ

    『秒速5センチメートル』実写版は、アニメ版を人生の一つの記憶として持つ人にとって、“あの頃”をもう一度見つめ直す機会となる作品になりそうです。
    映像・音楽・演技のすべてが、過ぎ去った時間と変わらない気配を丁寧に捉えようとしています。
    観る前に「何に惹かれたのか」「どの瞬間が記憶に残っているのか」を少し思い起こしておくと、実写版を観た際により深く感じられるかもしれません。
    “桜の花びらが秒速5センチメートルで落ちていく”というタイトルの象徴が、実写でどのような手触りを持つのか、ぜひ劇場で確かめてみてください。

    〇引用文献(参考資料)

    • コミックナタリー編集部.(2025年8月6日). 「『秒速5センチメートル』実写映画化!主演は松村北斗、監督は奥山由之(コメントあり)」。 コミックナタリー. https://natalie.mu/comic/news/592014
    • ORICON NEWS.(2024年9月22日). 「『秒速5センチメートル』実写映画化 新海誠監督の“最も信頼する俳優”松村北斗が単独初主演」。 ORICON NEWS. https://www.oricon.co.jp/news/2345876/full/
    • 映画.com編集部.(2025年9月17日). 「新海誠、心残りがギュッと詰まった『秒速5センチメートル』 実写版を観て涙した理由を自己分析」。 映画.com. https://eiga.com/news/20250917/22/
    • AV Watch.(2025年6月13日). 「実写映画『秒速5センチメートル』特報映像公開。原作に登場する場所で撮影」。 AV Watch. https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/2022365.html
    • 株式会社KADOKAWA.(2025年9月10日). 「〖2025年10月10日(金)実写映画が公開!〗『秒速5センチメートル』角川つばさ文庫版発売」。 KADOKAWAプレスリリース. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000017628.000007006.html